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決算

こんにちは。赤井誠です。
前回のコラムで、サラリーマンをリタイアしたことをお話ししましたが、それ以前から、リタイア後に銀行から融資を受け続けるために、ずっと法人の決算書を改善してきました。不動産経営を8年間やっているうちに銀行の方と何度も話したり、元頭取の方と知り合いになったりして、様々なことを教えていただきました。

不動産をある程度のレバレッジをかけて購入し続けていく場合は、銀行とうまく付き合っていく必要があることは明白です。そのためには銀行が我々を評価するポイントをきちんと理解し、高めていく必要があります。

今回からは、私が学んできた銀行の考え方をお話ししたいと思います。ただ、私も銀行としては15社程度の方と詳しく話をしましたが、すべての銀行の方とはお話はできていませんので、その辺はご容赦ください。ただ、ある程度共通することだと思います。

銀行の評価を上げるには、大きく分けて定性面での評価と定量面での評価の二点を高めておく必要があります。

私の知る限り、銀行は主にこの二つの面で顧客を評価しており、都市銀行から地銀・信金のようにより身近な銀行になればなるほど定性面の評価の部分もかなり重視してくる傾向があります。
今回は定量面の評価から説明していきたいと思います。

■ 定量面の評価

これはまさに、事業運営をしてきた実績の評価です。いくら優秀な経営者と思われていても、実際に結果が出せていなければ、何か問題があると思われても仕方ありません。

私は以下の4点に気をつけてやってきました。
・資産と負債
・役員借入金
・黒字
・債務償還年数


それぞれ、順に説明したいと思います。

● 資産と負債

多くの読者さんは銀行は購入しようとしている不動産の積算価値が融資希望額より高ければ、融資を出してくれる可能性が高いということを理解していると思います。

そこで、重要なのは、債務超過でないということです。すなわち、銀行の物件評価に対して借入金の総額が大きいと、全体としては債務超過と認識されます。融資を受けるには、これは基本的には避けなくてはなりません。

物件評価は銀行によっても考え方( 掛け目など )が違いますし、新規融資時は収益還元法で見てくれる銀行も評価時は積算価値でみることもありますので、それぞれの銀行と話をしてみるしかわかりません。

頭金が十分に入っている場合や返済がかなり進んだ場合はどの銀行でも評価は高いですが、そうでない場合は、ある銀行で債務超過ではないと判断されても別の銀行では債務超過であると判断されることはよくあることです。

何度融資を断られても、様々な銀行をあたって融資の緩い銀行からお金を引き出す人もいますが、この場合は一部の銀行にしか融資を期待できない間口の狭い状態になってしまっていて、売却時には次の購入者が購入しにくく非常にリスキーになっていることは認識すべきです。

それと、いまだに積算価値が高い物件をそれ以下で買えると良い物件であると勘違いしている人が多いのに驚きます。こんな物件は地方や都心部のバス便などにはいくらでもあります。

積算価値が販売価格より高くて有利なことは融資がつくという事だけです。ノンリコースローンで借りられているのであれば、借りた時点でリスクヘッジされますが、日本の場合はたとえ法人で借りようが、個人の保証さらには配偶者の保証まで取られます。

そうなると万が一の場合、資産を売却しても残った残債は個人が払う必要があります。

銀行は、自分たちで不動産を鑑定する力がないので、積算価値を基準に融資をしていますが、これも単に広く相続税をかけるためにお役所が決めた価値です。

商品の価値はあくまで市場が決めるものです。

需要と供給のバランスが成り立ったところがその物件の今持つ価値であり、融資が出る出ないはまったく関係がありません。( もちろん融資がつき易いことが需要を押し上げることはありますが。。。 )

市場原理から言えば、ニーズのあるものが真の資産価値の高いものであり、ニーズが少ないものは本当の意味での資産価値は低いのです。

銀行からみた価値だけでなく、実勢の価値を常に認識していることはリスク管理としては非常に重要で、こういう視点をきちんともって経営していることは優秀な経営者になるためにとても重要なことだと思います。

紙面がなくなってしまいました。この続きは次回のコラムで。それでは。

2013年11月22日掲載


Thanks, Masahiro Nouchi   -Sent from my iPhone