Fwd: 4Kモニターを衝動買い(from國久)



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差出人: 邦さんの会社起ち上げ奮闘記58 <nrk17702@nifty.com>
日時: 2014年6月21日 1:54:55 JST
宛先: <masahiro.nouchi@gmail.com>
件名: 4Kモニターを衝動買い(from國久)
Reply-To: <nrk17702@nifty.com>

しました(といっても、既に4月のことですが)。32インチの製品は30万、
タッチ・パネルは50万。昨年末にデルが23インチの13万円クラスを出し
ましたが、アメリカでは28インチで700ドルの製品が出ており、間もな
く日本でも発売されるだろう、というアナウンスを知っていたのです。
それが3月半ばに出ました。
 早速量販店に見に行き、在庫があるというので即買い。
 有り難いのが、縦横両対応で、表計算ソフトの編集の際、縦長にデー
タを入力するシートも、横長に編集したいシートも対応できる点。即買
いの決め手はそこでした。
 で、4K表示のグラフィック・パワーを持ったパソコン本体は?  と
いうと、実はこれが3月に買い換えたノートでOK。3200×1800ドット
の14インチですが、HDMI端子で外部に出力する際には 3840×2160 の表
示能力がある機種です。
 4Kモニターに接続時は、ノート・パソコンをキーボード機能と割り
切り、結果的にはモニターと合計18万円程で4Kデスク・トップが実現
できたことになります。多分現時点で一番安価な構成だと思います。

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 数の力とかニッチ市場とかいうこと
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 起業・創業に伴う資金調達の話が聞けるというので、民間の実施する
セミナーに参加しました。商工会議所の関係した催しでしたが、開業届
などを多く手掛ける税理士さんが解説をしてくれました。
 残念ながら用意されたレジュメは、ネットを捜せば手に入るようなも
ので、政府系の補助金の存在も知っていましたし、政策公庫や自治体が
利子補給をしてくれる制度融資も利用したことがあるので、特に目新し
い話ではありませんでした。

 申請にあたっては、事業の特徴とか他との差別化をアピール、などの
話は建前上必要でも、要は目先のことで、飲食店を開業するけれどもそ
こにちょっと「健康志向の」とか「地産地消の食材を」とかの冠を付け
て、なんてテクニックも承知の話。

 むしろ、参会者の年齢層とか、「これから起業」なのか「既に起業」
しているかの比率とか、
 「世の中にはこんなに起業を考えている人がいるのか」
といった現実の方に「刺戟」を受けて帰ってきました。

 また、私自身の「不動産賃貸収入である程度基本生活費を賄えるよう
にしてから早期退職」という算段が、私自身が思っていた以上に手堅く、
そして物件という「担保」が、ファイナンス(資金調達)上これも予想以
上に「強い」存在だということも改めて実感できました。

 さらに、税理士さんの話の後には、事業のIT化を進める際のポイン
トが示されましたが、商工会議所とタイアップしたNTTが「中小企業
の活性化のお手伝い」という立場で話してくれました。
 こちらも内容的に目新しいものではありませんでしたが、次々(第60)
回の配信記事で触れるセミナーもNTTが関係しており、「数の力」を
背景にすると、事業というものはいくらでも考えられるんだな、という
感想も湧きました。

 無料アプリのLINEがユーザー1億人を突破し、その後さらに1億
毎のユーザー増が加速度的に速まっていくようすが伝えられていますが、
「まず数を確保」すれば、そこに収益の見込める事業は後から付ければ
いい。破格の電話料金を設定しても、数がものを言うから商売は成り立
つ、という理屈を私たちは日々の報道で目の当たりにしています。

 NTT(東日本)についても、光回線利用者を対象とした「フレッツ光
メンバーズ・クラブ」というユーザーの会が500万人を超えたそうで、
当然のことながら、膨大な顧客データを持っている。年齢層、個人事業
か法人かの基本はすべて把握していますから、それらを生かして、
 「40代・50代向けの商品を、効率よく、その年代に絞って情報を配信
できます。」
なんてサービス展開を考えているようです。
 電話回線を契約していること自体で収益は成立していますから、500
万という「市場」で、「もし売れれば成果報酬」というようなアフィリ
エイト・サービスを展開し、利用者は無料、売れればNTTに何%かの
報酬が入り、仮に売れなくてもNTTは損はしない。
 何ともうらやましい収益構造です。

 しかし一方で、差別化とかニッチ市場だとか云う言葉も存在します。
 教育という分野は、どちらかと言えば「最終は個人」ですからニッチ
分野に位置すると思いますが、ではすべての「教える」行為が個人教授
とか家庭教師でないと成立しないのかと言えば、そんな必要はないわけ
です。集団で「まとめて面倒」を見れば事足りる指導内容もあります。
 逆に、集団でスタートしたが、その集団に埋没する子と、個性が光り
主張を増す子を発見する、なんて場合もあるでしょう。

 最近ではビッグ・データという言葉も定着しつつあるようですが、こ
の大量の数と目的的な数の関係は、統計処理における「有意な差」だと
か、「サンプル数は最低この位」といった認識で、私たちにも馴染みあ
る存在です。
 数多(あまた)の中から、「これは!」と言えるひと品を捜し出す。そ
の背後にある仕組み、あるいはその存在を支える法則を探る。

 前回記事で官立の農業試験場の例えを書きましたが、同じ植物を扱っ
た事例としてメンデルのことを考えてみます。
 彼の書いた『雑種植物の研究』は1865年に発表されましたが、それ以
前、100年も前から、ケールロイターによって親と同じ性質が現れたり、
両親の中間の性質が子世代に現れたりすることなどが発見されていまし
た。またメンデルの研究の20年くらい前には、ゲルトナーによって、自
家受精した第1世代と第2世代での親の性質の現れ方に、分離の法則や
優性の法則の「兆し」とも「先見」とも言えるような、その後のメンデ
ルを研究に没頭させるような結果も得られていました。

 メンデルのエンドウ栽培と遺伝の法則を明らかにした業績はあまりに
も有名なので、生物の教科書に、あるいはインターネットをちょっと検
索すれば知ることができますから、ここではその中身については触れま
せん。

 むしろ、メンデルが8年という月日を費やし、3万株にも及ぼうかと
いう交雑実験を繰り返したデータ蓄積が、遺伝子の概念を確立させ、分
離の法則や優性の法則を導き出したことに注目したいと思います。突然
変異に頼ることなく、人間の手で合理的な品種改良が可能になった、そ
の道筋の糸口が示されたわけです。

 また、メンデルは修道士でしたから、禁欲的な生活が日常です。子育
てに追われたりということもなく、研究に没頭できたという環境もプラ
スに作用したかも知れません。修道士として教師の仕事や司祭の仕事を
やれば基本的日常生活は保障されます。
 前回記事の官立農業試験場と、ある意味似たような情況設定です。

 業績と個人の置かれた環境を同時に論じるのは視点がぼやけますが、
メンデルが仮説を検証実験するために数万株のエンドウを栽培し続ける
「数」が必要だったこと、その根気を絶やさずに続けることを許す修道
士生活があったこと、この両方の条件が整っていたからこその成果であ
ったとは思います。

 山根一眞の『変体少女文字の研究』(講談社文庫)という興味深い1冊
があり、丸文字と言われる特有の「書体」が、シャープ・ペンシルの芯
の強度を保つあるメーカーの特許が切れて、1本百円程度の安価なジャ
ーペンが買えるようになった頃から普及したことを突き止めた物語があ
ります。その決め手に近い場面で、京都にある寺だったか庵だったかで、
来訪者が書きたいことを綴った膨大なノートが保管されており、
・書き手が全国からやってくること
・年齢層も偏りがないこと
・長期にわたり蓄積されていること
など、「一級の資料」に巡り会ったお蔭で謎が判明、というような下り
があります。
 ここでも、ある程度の「数」を検証しなければ結論は見出せないこと
を私たちは学ぶことができます。

 前回記事で、

趣味は楽譜の蒐集や資料を繙(ひもと)き解題すること

だったと書きましたが、私自身も、
・独身貴族で、楽譜蒐集に資金投下できたこと(数の確保)
・友人に輸入楽譜に明るい人間がいたこと
・日常の授業や学校の仕事をやれば基本生活は保障される親方日の丸
といった諸条件が良い結果の方に作用し、楽しい青年期を過ごせたのだ
と思います。

 残念ながら、メンデルの論文は生前に評価されることなく、死後に再
発見・再評価されます。地道な研究などには目を向けようともせず、万
事をコピペで済ますような風潮の現代にあっては、遺物的な話かも知れ
ませんが、
 「ある程度の数に触れ、目を通し、検証し、我が血肉化としていく」
営みは、オリジナリティとかアイデンティティの確立には、避けて済ま
すことはできないのではないかと考えています。

 幸い不動産収入で最低の基本生活費は何とかなるようですから、あま
り採算のことは考えず、むしろ相続段階での「資産散逸を避けるため」
くらいに構えて、「ちゃんと数にあたって確かめる」姿勢の人材を育て
るような方向性を目指したいと思います。
 少なくとも、お気楽安易に
 「あ、その曲いいですね、コピーしてくれます?」
は願い下げとするような雰囲気の事業(コンテンツ)を考えたいなと……。